「検査をしても体に大きな異常はないのに、なかなか赤ちゃんを授からない」
「妊活のプレッシャーで、心も体も休まらない気がする」
もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、
それは「心」と「体」のバランスが少し乱れているサインかもしれません。
今回は、
東洋医学の考えで不妊の原因となりうる「3つの感情の変化」についてお話しします。
中医学では心と体は一つであり、感情の乱れが直接的に臓器やホルモンバランスに影響すると考えられています。
1. 「怒(イライラ)」は血流の司令塔を狂わせる
まず1つ目の感情は「怒(ど)」です。
これは激しい怒りだけでなく、日常的なイライラ、抑圧された不満、ストレスも含みます。
中医学では、
肝臓(肝)は「血を蔵し、気の巡りをコントロールする」場所とされています。
しかし、イライラしたり怒りを溜め込んだりすると、この「肝」の働きが阻害され、気の巡りが滞ってしまいます
(これを「肝気鬱結」と呼びます)。
気が滞ると、血もスムーズに流れなくなります。
「情志が激昂すれば、肝を傷つけ、衝任(妊娠に関わる経絡)を動かす」とあります。
つまり、ストレスによるイライラは、月経周期の乱れや生理痛、
そして排卵機能の低下を引き起こし、不妊の大きな原因となってしまうのです。
2. 「思(悩みすぎ)」は栄養を作る力を弱める
2つ目の感情は「思(し)」です。
これは、考えすぎること、クヨクヨ悩むこと、過度な心配を指します。
「今月もダメだったらどうしよう…」と考えすぎていませんか?
中医学では、思い悩みすぎると「脾(ひ=消化器系)」を傷つけると言われています。
脾は、私たちが食べたものから「気(エネルギー)」と「血(栄養)」を作り出す源です。
教科書には「憂思(ゆうし)解けざれば、気結ぶ」と記されています。
悩みすぎて気がふさがると、胃腸の動きが悪くなり、子宮や卵巣に届けるべき十分な血液や栄養が作れなくなります。
その結果、月経不順や、妊娠を維持する力が弱まってしまうのです。
3. 「恐(不安・恐怖)」は生殖エネルギーを消耗する
3つ目の感情は「恐(きょう)」です。
これは、強いショックや、漠然とした将来への不安、恐怖心を指します。
中医学において「腎(じん)」は生命力の源であり、生殖機能を司る最も重要な臓器です。
しかし、強い恐怖や慢性的な不安は、この腎を直撃します。
教科書には「驚恐は腎を傷め、気は下る」とあります。
腎が弱ると、卵子の質に関わる「精(生命のエッセンス)」を蓄える力が低下し、妊娠を支える土台(衝任脈)が不安定になります。
これが、不妊や流産、不正出血などのトラブルにつながると考えられています。
現代医学から見ても「心」のケアは重要
現代社会は情報過多で、人間関係も複雑です。
仕事と妊活の両立など、
現代女性は「社会―心理―生物医学モデル」という複雑なストレス環境に生きています。
中医学の教えである「七情(感情)」のコントロールは、現代でいう「メンタルヘルスケア」そのものです。
まずは自分の感情に気づくことから
本日お話しした「怒・思・恐」。
これらは誰にでもある感情ですが、「ずっとその感情に支配されていないか」を振り返ってみてください。
- イライラしたら、深呼吸して気を巡らせる。
- 悩みすぎたら、一度考えるのをやめて胃腸に優しいご飯を食べる。
- 不安になったら、温かいお風呂に入って腎を労る。
「心」を整えることは、実は「妊娠しやすい体」への近道です。
妊活のことで気になることがありましたらぜひご相談お待ちしております